【岐阜 FP最新ニュース】新NISAの「つみたて投資枠」を“始める前”に要チェック! 初心者が抱く8つのギモンを解消
【岐阜 FP最新ニュース】新NISAの「つみたて投資枠」を“始める前”に要チェック! 初心者が抱く8つのギモンを解消
ザイの新NISA本の決定版『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』では、2024年から始まった新NISAに対するザイ読者からのQ&Aコーナーも。ここでは、初心者にオススメの投資信託の積立専用枠「つみたて投資枠」に関する8つのギモンを紹介。「積立てる金額は?」や「『毎月』と『毎日』どちらがいい?」など始める前に知っておきたいことをここで抑えましょう。FPの深野康彦さんと頼藤太希さんのプロのご意見も参考にしましょう。
● 積立てる金額は少額からでOK! 自分のペースで始めることが大事!
Q.1 積立てる金額はいくらがいい?
A 上限額にとらわれず無理なく続けられる額で
「家計の収支に照らして背伸びしない金額で」とファイナンシャルリサーチ代表の深野康彦さん。旧・つみたてNISAでは年40万円の非課税枠を「使い切らないともったいない」という風潮もあったかもしれません。新NISAでは年120万円に上限が拡大しましたが、あくまでも余裕資金の範囲内にとどめること。民間調査では36%が積立額を「月3万円以下」と答えています。
Q.2「毎月」と「毎日」どっちがいい?
A 「毎日」がやや有利だが毎月で十分!
積立投資は「毎月」が一般的ですが、一部のネット証券では「毎日」も選べます。実は、複数のシミュレーションで「毎月」よりも「毎日」のほうが成績がいい、という結果が出ています。ただ、その差は20年で1%未満とごくわずか。「毎月」でも全く問題ありません。
Q.3 買付する日はいつがいい?
A 月初や月末は避けよう!「半端な日」がオススメ
旧・つみたてNISAは多くの金融機関で、毎月の買付日を自由に指定できます[*]。「中途半端な日付」を設定するのがオススメです。月初めや月末は株高となることが多く、割高な日に買うのは避けたほうがいいためです。これは給料日直後の覚えやすい1日に買付日を設定する人が多かったり、機関投資家や外国人投資家の買いも増えたりするため、といわれています。同様に月末や10日、20日なども割高になりがち。「キリの悪い日付」がいいでしょう。
*現金積立の場合。
Q.4 60代から積立を始めても大丈夫?
A もちろん大丈夫!80歳から使う分と考えて
「もちろん始めましょう。ずっと非課税なので使わない手はない」と勧めるのはMoney&Youの代表・頼藤太希さん。高齢でも働ける人が増えたため、70歳くらいまで給与の一部を積立てられる人も多いはず。そして70歳で全額現金化するのではなく、90歳くらいまで運用しながら取崩せば資産寿命が延ばせます。深野さんも「60代から始める分は、”老後の後半”、すなわち大体80歳以降に使うお金を積立てることをイメージするといい」とアドバイスしています。
Q.5 まとまったお金があるのに積立する?
A 初心者の一括投資は危険!時間分散でリスクを低減
退職金などまとまったお金が手元にある場合もあるでしょう。相場の動き方次第では、これを一括投資したほうが、積立てるよりも利益が大きくなることもあります。しかし、十分な知識や経験のない人が、一度に多額の投資をするのは危険です。初心者でなくとも今後の値動きを予想するのは難しく、「今が高値づかみの可能性もある」(頼藤さん)ためです。積立投資で「時間分散」することで、元本割れするリスクを抑えるのが得策です。
Q.6 銀行で積立てるのは不利?
A 商品の選択肢が少なく、もらえるポイントにも差
普段使っている銀行口座とNISA口座を一元管理できるといった利点もありますが、いくつか不利な点はあります。一つは、選べる投資信託の本数がネット証券などよりも圧倒的に少ないこと。投資信託を買う手数料も高い場合が多いです。また、銀行では成長投資枠で株を売買できません。株を買うつもりなら証券会社を選びましょう。 さらに、大手ネット証券にはクレジットカードで積立てるしくみがあり、ポイントがもらえます。還元率が1%程度でも、長期投資ならその差は大きくなります。
Q.7 つみたてNISAから移管可能?
A 新NISAには移せない!ただ急いで売る必要なし
2023年までのつみたてNISAと、新NISAは全くの別枠です。そのためこれまで積立てた分は、新NISAには移管(ロールオーバー)できません。とはいえ、慌てて売ったりする必要はありません。なぜなら、たとえば23年に買付けた分は、20年間も非課税で運用し続けられるからです。売却はゆっくり考えればいいでしょう。
Q.8 特定口座の投信は移すべき?
A 多少の損なら確定して新NISAで買い直そう!
特定口座などで積立てている投信を、売却益にかかる約20%の税金を払わずして新NISAに移管するしくみは、ありません。ただ、新NISAの上限額に収まる資産であれば一度売却して税金を支払ってから、新NISAで買直すのも一つの手。 頼藤さんは、特定口座などの投信積立で多少の損が出ていても、早めに売却し、資金を新NISAに回したほうがいいと言います。 「長期的にはプラスに転じて利益が出ることを想定しているならば、損を早めに確定させてでも、この先発生する利益を非課税にしたほうがいい」(頼藤さん)と勧めます。
※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ZAiが作った新NISA入門』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。