iDeCoとつみたてNISAと一般NISAの3つを使いわけるコツ
iDeCoとつみたてNISAと一般NISAの3つを使いわけるコツ
つみたてNISAの口座開設数が急増しています。2022年6月末時点で、すでに昨年の28.2%増となりました。
(引用元:日本証券業協会 NISA口座開設・利用状況調査結果(2022年6月30現在)について)
これから積極的に投資をやってみたいなら、まずは「iDeCo」と「つみたてNISA」と「一般NISA」についての違いを知っておきましょう。
「周りの友だちが始めているから、そろそろやってみようかな」「制度がいろいろあって、何を選べばよいかわからない」そう思ったら、ぜひこちらの記事を読んで参考にしてみてください。
※ジュニアNISAは2024年以降新規加入できないので省略させていただきます。
・iDeCoとは
iDeCoは、目的が老後資金の準備に向いています。運用したお金は60~75歳の間に一括、もしくは年金形式で受け取ります。基本的には、60歳までは換金できませんので注意しましょう。
課税される所得が多い人は、所得控除のメリットを最大限活かしやすいです。毎年の掛け金は、所得から控除できます。
(引用元:楽天証券 確定拠出年金(iDeCo)節税シミュレーション)
35歳で年収700万円の方が、65歳まで毎月23,000円を掛け続けると、1年で82,800円、30年では2,484,000円もの節税効果が試算されました。
(楽天証券 確定拠出年金(iDeCo)節税シミュレーションによる)
つみたてNISAや一般NISAとの大きな違いはもう一つ、定期預金など元本確保型商品があることも特徴的です。「絶対に元本割れしたくない、所得控除だけで十分だ」と、いう方には適しています。
加入時の手数料2,829円に加え、毎月の口座管理手数料171~611円(金融機関による)が発生します。運用商品で投資信託を選んだ場合には、さらに信託報酬といって、運用会社へ支払う手数料0.1~2.0%程度が必要です。毎月の掛け金が最低5,000円以上なので、掛け金が少ないと口座管理手数料と信託報酬の費用が運用益を超えてしまう可能性があるので注意しましょう。
・つみたてNISAとは
投資初心者の方にはおすすめの制度です。掛け金は、毎月100円から可能(証券会社による)であること、掛け金の変更や買付のタイミングが自由に選べることが、おすすめする理由です。掛け金の上限は年間40万円(月額33,333円)です。
対象商品は、株式投資信託のみなので、元本保証はありません。その名の通り、積み立て購入でかつ、金融庁が認可した商品に限定されます。購入時手数料はなく、信託報酬のみが平均0.3%/年程度発生します。2042年までの投資分について、20年間分配金、譲渡益(投資信託を売ったときの儲け)が非課税となります。
(引用元:楽天証券 積立かんたんシミュレーション)
2022年10月から、毎月33,000円を利率3%で20年運用すると、291万円の運用益が見込めます。本来なら291万円×20.315%=59万円の所得税が課税されますが、つみたてNISAなら非課税となります。
楽天証券ホームページの積立かんたんシミュレーションから、いろいろ試算ができるので気になる方はお試しください。ちなみに、運用益非課税の効果が少なくなりますが、いつでも売却ができる(注意:元本保証はありません)ので、お金が必要になったらすぐに現金へ変えられます。
・一般NISAとは
まとまった運用資金があれば、一般NISAがおすすめです。
理由は、iDeCoやつみたてNISAと比べて、商品がたくさんある(国内外の株式やETF、REITなどが対象)こと、年間120万円まで購入できることがあげられます。非課税限度は、最大5年間(最大600万円)です。
※配当金、普通分配金と譲渡益が非課税(ただし、他の口座との損益通算不可)
(引用元:金融庁ホームページ 一般NISAの基礎知識)
非課税期間はつみたてNISAの20年に対して、5年間と短いため、その後は以下の3つのうちから選択することになります。
- ①翌年の非課税投資枠に移す(ロールオーバー)
- ②課税口座に移す
- ③市場価格で売却する
(引用元:金融庁ホームページ 一般NISAの基礎知識よりロールオーバーの解説図)
なお、2024年から以下のような制度の見直しが予定されています。新制度は2028年までの購入分が対象となります。
・2024年からのNISA
(引用元:金融庁ホームページ NISAとは?)
1階部分といわれる、年間20万円の「株式投資信託」への積み立て投資が必須
※過去にNISA口座があり、2階部分が上場株式のみの購入である場合を除く
2階部分は現在の一般NISA同様に「株式・投資信託等」へ、年間102万円までの購入分について「配当金」「分配金」「譲渡益」が非課税となります。
・最後に用語の解説
(記事:本社コンサルタント 太田)
【関連記事】