終活とは?
終活とは?
終活とは、自分が生きてきた人生の終わりを、どう迎えるか考える活動と定義されています。2012年、ユーキャンの新語・流行語大賞で選出され、耳なじみのある言葉となりましたね。
終活といっても、死に対する考え方は人それぞれですし、まだまだ先のことだからそんなこと考えないで大丈夫!という方もいれば、残された家族が困らないようできる限りのことをしておきたいと考える方もいらっしゃると思います。
今回はそんな終活について、書いていこうと思います。
《エンディングノートを書く》
エンディングノートとは、自分の人生の終わり方について記入するノートです。
本屋さんでも見かけますし、無料ダウンロードできるサイトもあるようです。
記入の仕方は自由なので、自分のお気に入りのノートでも大丈夫です。
エンディングノートは、法的効力はないため、遺言書としては使えませんが、万が一自分がいなくなった後、自分の資産や、葬儀・お墓などで身近な人が困らないように、自分の状況や意思を伝えることができます。
記入について決まりはありませんが、何を書いておけば家族が困らないかな?と整理しながら記入できるのもエンディングノートのメリットです。
下記は記入する際の一例です。
・自分の基本情報・・・名前・住所などの基本情報の他、現在の住所以外に住んだことのある住所、わからなければ県名や町名だけでも記入しておくと、以前の住所を探す際に役立ちます。
・預貯金について・・・預貯金について家族がわかるよう記入しておきます。人が亡くなると預貯金口座が凍結され、自動引き落としができなくなるので、各種支払いが毎月何日にどこの金融機関から引落になるかも書いておくとよいかと思います。
そのほか、有価証券、証券以外の金融資産、不動産、車、また、借入金・ローンなどもあれば記入しておきます。残された家族が遺産を把握するのに必要となります。
・保険について・・生命保険はもちろん、火災保険、自動車保険なども、もしもの時に家族がきちんと請求したり、解約したりできるようまとめて記入しておきます。
・年金について・・企業年金や個人年金についても記入しておきます。
・親しい人の連絡先・・万が一の時に知らせてほしい人の連絡先や間柄を書いておきます。データで保管している場合は所在を明記しておきます。
・葬儀について・・自分の考えや希望を書いておきます。葬儀の実施の有無から、喪主をだれにやってほしいか、葬儀の業者はどこがいいか、遺影に使う写真など、希望があれば家族も突然のことに迷わずにすみます。
・お墓について・・希望の埋葬方法や、新たに購入する場合は購入費用や予算などあれば記入しておきます。
その他、大切な家族へのメッセージや自分史など大切な情報を記入するノートになりますので保管場所には気を付け、もしもの時にノートを見てほしい人に保管場所を伝えておきましょう。
《遺言・相続について考える》
まず、法定相続人と相続分を確認をし、どうしたいか考えてみましょう。
希望がある場合は遺言書を早めに作成しておくと安心です。
なんとなく遺言書と聞くと、お金持ちの資産家の人が高齢になってから書くものという
イメージがありますが、遺言書は15才から何度でも書けます。
遺言書にはさまざまな種類がありますが、一般的には【自筆証書遺言】か【公正証書遺言】が大半です。
自筆証書遺言は字のとおり、本人が全文を自筆で書きます。自分で作成でき、気軽に書き直しができますが、紛失や改ざんの可能性があったり、細かくルールがあるため、不備があると無効になってしまうことがあります。また、死後に検認手続きが必要です。
公正証書遺言は、公証役場で公証人が作成します。原本は公証役場で保管され、死後の検認は不要ですが、手間や費用がかかり、気軽に書き直しができません。
民法では法定相続分が定められていますが、実際に相続の段階になった時、遺言書がないため発生してしまう家族間のトラブルはたくさんあるようです。
遺言書があることによって、相続手続きがしやすくなります。
終活の目的は、自分の思いを残された人に伝えること、残された家族が困らないようにすることです。私自身、もし今日明日、急にいなくなることがあったら、家族は通帳や保険証券の場所はわかるだろうか、書面がなくスマホでやっている株などは気づかないでそのままになってしまうかな?などいろいろ考えてしまいます。
終活を考えるのに、いつということはありませんが、できるタイミングで考え、それをまとめて、家族にわかるよう形にしておくのはとても大切なことだと思います。
私もまず、これを機に大事な証券などの保管場所は家族へ伝えておこうと思います。
(記事:本社アシスタント 塩谷)